修理前の画像です。
長年の使用により持ち手付け根が擦り切れています。
愛用されているバッグなのが伝わります。
作業途中のワンショットです。
オリジナルと同じ持ち手を、ヌメ革から同じサイズで裁断して、手縫いで仕立てます。糸の色ももちろん合わせます。
持ち手を本体の金具に縫い留めました。
通常は金具を外して持ち手を仕上げてから本体に取り付けますが、今回は取り外しによる金具の歪み等を考慮し、外さずに作業しました。
画像のような湾曲した持ち手の製作は裁断、縫製、仕上げの各段階で、外カーブは伸びず、内カーブには皺が寄らないようなコツが必要になります。
作業完了の画像です。
下処理していたコバ(革の断面)を磨きます。
新しいヌメ革と本体の経年変化した色差を補うため、タイコヤオリジナルの油脂分を含まない保革クリーム「emar」を浸透させました。革を不要に柔らかくせず、撥水効果も高まります。