修理・26 Louis Vuitton(ルイ ヴィトン) 棒天ショルダーバッグ

修理前の画像です。
長年の使用により持ち手付け根が擦り切れています。
愛用されているバッグなのが伝わります。

 

 

 

作業途中のワンショットです。

オリジナルと同じ持ち手を、ヌメ革から同じサイズで裁断して、手縫いで仕立てます。糸の色ももちろん合わせます。

 

 

 

持ち手を本体の金具に縫い留めました。

通常は金具を外して持ち手を仕上げてから本体に取り付けますが、今回は取り外しによる金具の歪み等を考慮し、外さずに作業しました。

画像のような湾曲した持ち手の製作は裁断、縫製、仕上げの各段階で、外カーブは伸びず、内カーブには皺が寄らないようなコツが必要になります。

 

 

 

作業完了の画像です。

下処理していたコバ(革の断面)を磨きます。

新しいヌメ革と本体の経年変化した色差を補うため、タイコヤオリジナルの油脂分を含まない保革クリーム「emar」を浸透させました。革を不要に柔らかくせず、撥水効果も高まります。